詩 ? トキメキラブハート大学

空白が割れるのを待っているアンインストールのボタンがこわれたからログアウトのしかたを忘れたから水面に浮かぶ人々は去ってゆく「ここにいても、仕方ないから。」と停止するということは、これから止まれないとゆうこと私は死ぬつもりだ。

詩 「マシュマロ」

わたし、あなたにもらったマシュマロ食べたマシュマロ、口の中で溶けた液体になった嫌な甘さが、舌を這い、喉に流れた胃に向かう甘さ、さっきまで、マシュマロという形でそこにいた、甘さマシュマロは消化され、無になる私の胃にて、無になるあなたにどうい…

小説_1

高校3年の夏、卒制展示会の日、「いい天気なんだし、こんなの見てないで、デートでも行こうよ」と私の作品の前で、そういった女を、今でも覚えている花柄の薄いスカートに、フリルのついたブラウス、綺麗に巻いた髪も、覚えている甲高い声が鼓膜を劈くような…

とても甘く深い恐怖

行きつけの喫茶店には今日も閑古鳥が鳴いていた。ここを開拓するのには少々勇気が必要になったが、それなり、いやそれ以上の価値があったと思う。スナックや品のない居酒屋が立ち並ぶ狭い地下街に店を構えたこの喫茶店だが何を飲み食いしても不味くはなかっ…

Idol

同級生がアイドルになっていたインターネットで彼女の名前を検索すれば、大量の情報がヒットするようになった画面の中に、厚みのない笑顔の彼女が並ぶ最早、裏側なんてなかった。彼女の歌も、踊りも、閲覧数の声が簡単に安いものにした。閲覧数に愛され満た…

みせいねん

あの子も私も、それほど変わらないんだと思う。同じくくりにされて生きてる、平等で、残酷だ。無個性で、同じ色の存在確かにあるけど、ないようで、始まりも終わりも、私たちのものは、とてもありふれている。特別じゃ、ない。加湿器がこわれたことに、私は…

詩を読むのが、怖かったそれは波のようで、濡れた砂浜に立つ素足を優しく掴んでは離す、そのたび何かを奪っていく、詩というものにはそういう悪いところがある。「奪われたもの」がどういうもので、なんの役目を、と聞かれてしまえば答えようがない確かなの…